久々の更新です。
昨月になりますが、大嶋さん、佐伯さんの論文がBBRC誌に掲載されました。
非常に重症の免疫不全症である細網異形成症の病態解析に関する研究です。この病気では白血球が非常にできにくくなるのですが、その原因は不明でした。大嶋さん、佐伯さんのiPS細胞を用いた解析により、患者さんの細胞では血球前駆細胞の段階で細胞内のエネルギー通貨であるATPの分布が異常をきたし、核へのATP供給が不足すること、これに関連して核での転写プロファイルが変容することがわかりました。細胞内のエネルギーバランスが細胞分化に影響を与える、ということを初めて示した論文です。
なかなか論文が採択されず、苦節n年かかりましたが、ようやく世に出すことができました。大澤さん、佐伯さんの粘り強い研究にても感謝してい
ます。