九州大学小児科から大学院生として研究に来てくださった小野宏明さんの論文が、Inflammation research誌に掲載されました。血管炎は様々な疾患の原因になる重要な病態ですが、従来モデルでは、血球などの免疫細胞が血管に浸潤することが血管炎症の始まりだとされています。今回の報告では、免疫細胞が存在しない状態でも、リソソーム膜の透過性亢進という不安定化により、ヒト血管平滑筋細胞が自発的なNLRP3インフラマソームの活性以下を誘導し、炎症を引き起こす可能性が示されました。血球細胞に比べるとよくわかっていない血管平滑筋細胞の新たな炎症メカニズムを明らかにすることができた報告です。小野先生は現在は臨床に戻られてバリバリ活躍されています。
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